双子の反応・夫の捜索
黒猫・風太が帰ってこないまま、新しい週となりました。
土曜日の朝、「風太、かえってこないね」と誰からともなく言い出しました。
私がその一言に落ち込んでいると、サーヤがこう言いました。
「風太は大人になったから、みんなのところに帰っていったんだってパパが言ってたよ。サーヤたちのおうちで赤ちゃんの頃から大きくなって、もう立派な大人になったから出て行ったんだって。猫だからそれでいいんだよ。」
わかっているよ、わかっているの、でもね、ママはそれでもつらいの・・・
私が思わず涙を流すと、サーヤから叱られました。
「ママ、風太が心配するよ!」
マーヤは風太がいつも遊んでいたお気に入りのスーパーボールを手のひらにのせて、じっと見ながらつぶやきました。
「風太、いつもこのボールで遊んでいたね」
もう私、号泣です。
「ママね、風太が出て行くんなら、このボールをもたせてやりたかった・・・」
マーヤも一緒に泣いています。
サーヤとマーヤの反応は、それぞれ違うようにみえるけど、どちらも私の心の中の気持ちです。
出て行ってよかったんだ、という気持ちと、それでもつらい、という気持ち・・・。
土曜日から日曜日にかけての真夜中、私が寝ているとインターホンのチャイムがなりました。あわててインターホンに出てみると、夫がインターホンごしに小さい声で「風太、見つけた。おりておいで」
風太のベッドにしいていたバスタオルを持って、あわてておりていきました。
夫は夜中になったら猫たちが行動するだろうと、近くを探していたそうです。そして見つけた・・・。
「この道をずっと追っかけたんや。俺のことはこわがってるけど、お前やったら帰ってくるかも知れない。あの家の前で寝てるから、そっと近づいてみて」
夫が指さしたのは、うちのマンションから100mほど離れたところです。
ある家の前で黒いかたまりがうずくまっていました。そっとそっと近づきます。
途中、他の茶色い猫が私に声をかけてきます。「ミャァ(その子に用でもあるの?)」とでも言っているのでしょうか。
近づくと、黒い猫が起きあがりました。じっと私を見ています。
おどかさないように、そっとそっと近づきました。
「風太・・・ふーちゃん・・・おうちに帰ろう」
猫は家の門の中にかくれました。このうちで飼ってもらっているのかしらん。
「ふーちゃん、帰ろう、ママのおうちに帰ろう」
小声で静かに話しかけます。
猫は塀のところにとびのりました。手が届く距離になりました。
「風太、ママのおうちに帰ろう、おうちに帰ってねんねこしよう」
近づいてみると、風太の顔が横に丸くなっています。新しいおうちでいっぱいご飯を食べさせてもらったのかな。よく見ると、首輪も新しいものに変わっています。鈴も丸い普通の鈴がついています。風太の顔もちょっと変わったみたい。
そーっと手をのばして、脇の下をつかみました。
抱き寄せようとすると、ギャッと私の右腕をひっかいて逃げていってしまいました。
風太が私から逃げた・・・。
「違う猫やったな。ごめん・・・」
離れてみていた夫が言いました。
違う猫だったんだ。私、風太だと思いこんでいたから、目がくもってしまってた。
夫と家に戻ると、もう夜が明けるところでした。
1人でワアワア泣きました。
今朝もやっぱり涙が出ます。
今日も変な日記になってしまいました。ごめんなさい。
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