お盆の夜に・・・
今頃ですが、お盆の日のお話。
8月15日の夜、私は仕事を終えて、夜9時ごろ帰宅しました。
マンションのエントランスに入ると、「ミャァ」と小さな鳴き声がします。振り返ると両手のひらに乗ってしまいそうな、小さな小さな黒猫が私を見上げています。
「うわぁ、かわいい」
・・・と思いましたが、相手は野良猫。蚤とかいそうじゃないですか。さわってみたいけど、いやいやダメダメ。それに野良猫って近づくと逃げてしまうんですよね。なので、しばらく離れて見てました。
私が小さな声で「ミャァ」と鳴いてみると、少しずつ近づいてくるじゃないですか、真っ黒子猫が。
そして私と子猫の間は1mほどに。そして、ついには私の足元をぐるぐるまわりはじめました。うひょ~。可愛いけど、蚤うつさないでよー。
・・・と私がとまどっていると、エレベーターが1階にやってきました。
ごめんね、バイバイ・・・とエレベーターに乗るつもりが、なんと真っ黒子猫がエレベーターの中までついてきちゃったんです。多分、蚤も一緒に。
エレベーターの中でも私を見上げて「ミャァ」と言います。
私の家がある階でエレベーターが止まり、ドアが開くと、私は逃げるように家に向かいました。子猫はしばらくエレベーターの前で「ミャァ」と鳴いていました。
「どうしよう、子猫がついてきちゃった」
玄関に入るなり、あわててドアを閉め、夫に言う私。
それを聞きつけたパジャマ姿の双子が、「え~?子猫~?」とマンションの廊下にとびだします。
「触っちゃだめよー、蚤がいるから」
・・・と言う私の言葉を聞いているのかいないのか、廊下からすぐに「わぁ、ほんとだー」「真っ黒子猫だー」と双子の興奮した声が。
そのうちに、夫がお皿にミルクを入れて出て行きました。
連れて帰っちゃ、やーよー。うちにはルークもいるし、蚤うつるから。
・・・と言う私の声も届かず、旦那さま、子猫を抱いて帰ってきてしまいました。
すぐにベランダに出しましたが、どーするんだ、一体・・・。
夫いわく
「お盆の夜にきたらあかんよな」
誰かの生まれ変わりとでも言うのでしょうか?蚤ついてんのよ。
子猫はその晩、おとなしくベランダで寝ていました。
翌日、私が会社から戻ると、部屋に猫のキャリーバスケットがありました。ベランダには猫のトイレも・・・。
「え~?飼うの?うちにはルークもいるのに」
と私が言うと、
「じゃぁ、お前捨ててこいよ」
・・・
子猫は双子とおままごとをして遊んでいました。メルちゃんのベビーカーに乗せられて、まるで赤ちゃんのよう。いきなりお姉ちゃんになった双子は、もうおおはしゃぎです。
朝一番でルークのかかりつけの動物病院に連れて行って、あれこれ検査してもらったそうです。蚤は3匹ほどいたそうですが、薬をつけてもらい退治。おなかには夫がやったミルクしか入っていなくて、他には病気も何もしていない、きれいな猫だったそうです。
生後推定2ヶ月の男の子。まだ乳歯しかはえていません。乳飲み子時代が終わり、お母さん猫から放り出されたのかも、とお医者さんの推測です。
猫と犬は同居できるのか?
大きな疑問です。実際、もの珍しげにルークが子猫の顔をのぞきこむと、子猫は背中を丸めて「フーッ」とルークを威嚇します。あんまり「フーフー」言うので、夫が「ふうた(風太)」と名づけました。
そのうちに、ルークが大人しいのをいいことに、風太の方がルークをひっかいたり、猫パンチをするようになりました。ルークは毎回、逃げています。
どうなることやら・・・と思いましたが、2度のワクチン注射も終え、3ヶ月半が過ぎ、風太はもうすっかり我が家の家族の一員です。
「もう、本当の家族になったね」と、このあいだ、マーヤがふとつぶやいていました。
最初のうちは、ちゃんと家族になれるのかどうか不安で、なかなか皆さんにご紹介できなかった末っ子「風太」ですが、子供4匹のドタバタ家族の様子を、これからも綴ってまいりますね。皆様、これからもどうぞよろしく。
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