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2005年5月17日 (火)

子供はスペアにならない

20050217_2私の両親はともに昭和8年生まれ。戦前生まれなので子だくさんの家庭で父は5人兄弟、母は6人兄弟です。

父にはあと二人弟がいたそうですが、どちらも赤ん坊の頃に亡くなったと聞いています。現代とは違って戦時中のことで食糧事情も悪かったでしょうし、医療も今ほど発達していなかったでしょうから赤ん坊がちょっとした病気で死んでしまうことは珍しくなかったと思います。なによりそんなに子供がたくさんいたなら一人や二人赤ん坊が亡くなっても父の両親は今の親ほど悲しまなかったのでは、と一人勝手に思っていました。

ところが最近、父からこんな話を聞いたのです。

「弟が高熱を出しておふくろとおやじは夜中に病院を走り回った。結局たらい回しにされて途中で死んでしまった。赤ん坊の弟を抱きしめながらおふくろは半狂乱になって『この子が助かったら他の兄弟はどうなってもいい』と言ったんだ」

その当時、子供だった父は半狂乱になった母親の一言を60年以上たった今でも鮮明に覚えているのです。私はどう相づちをうっていいのかわかりませんでした。

自分が親になるまで、ひとりっ子のお子さんが亡くなるという話を聞くと「一人しかいないのに可愛そう」と思っていましたが、ご兄弟がいる場合は「他にもお子さんがいらっしゃるから生き甲斐は残るわね」などと思っていました。愚かな人間でした。

親になった今、子供をなくすことが何よりこわいです。そして双子とはいえ、どちらが欠けても立ち直れないような気がします。二人でも三人でも、五人でも六人でも・・・何人子供がいてもどの子も大切な子供だということが今はわかります。

さーちゃん、まーちゃん、ママより先に死んだらだめだよ。それだけがママのお願い。

【Photo】元気で仲良し、それが一番!

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