やっと気持ちが落ち着いたので書きます。
私たち夫婦には心の奥にずっと宿っている心配事があります。それはサーヤの心臓のこと。
35週で生まれたサーヤとマーヤはともに未熟児で、サーヤは体重が1800gしかありませんでした。(マーヤは2300g)手も足も細く、まるで人形のような赤ん坊でした。
34週で肺の機能ができあがるといわれていますので、35週の出産は危険というほどではありませんでしたが、それでもやはり37週を超えるまでは様々なトラブルが予想されます。私たち夫婦も生まれてくる赤ん坊がどんな障害をもって生まれてくるのか、あらゆることを覚悟しました。
帝王切開で無事出産。五体満足な赤ん坊でした。ただ、サーヤの心臓の弁が閉じきっておらず、血液の逆流が見られました。
サーヤがNICUから出てきたのは誕生から3週間たってから。その後、数日して母子ともに退院しました。
その後も心臓に負担がかかるから、とミルクの量を少なめにするように言われ、サーヤは満腹にならないからか、よく泣いていました。1才になる頃までのサーヤは泣くこと以外は大人しく、動作もゆっくりしていて、男の子のように暴れん坊だったマーヤとは対照的でした。
退院後も心臓の検査を定期的に何度も受けました。検査の結果は異常なしで、少しずつ心配がうすれていきました。3才の検査を最後に、次は小学校に入学する前に受けてくださいと言われました。
ところが最近、サーヤが胸が痛いと言い出したのです。
もしかして心臓が・・・
そう思って考えてみると、サーヤとマーヤの体重差も気になり出しました。母子手帳に身長と体重の曲線グラフを書くページがあるのですが、あわててプロットしてみると、マーヤは標準エリアの真ん中を推移していて、かつ最近は上昇傾向、一方サーヤは標準エリアから下方にはみだしそうです。
身体が小さいだけでなく、サーヤが疲れやすいことも気になっていました。二人とも公園で遊ぶのが大好きなのですが、サーヤはしばらく遊ぶと疲れてしまうのか、自分から公園のベンチに腰掛けて休憩したりしています。子供が公園で休憩だなんて変だなぁ・・・と思っていたのですが、もしかしたら心臓が苦しかったのかも・・・。
夫はサーヤの心臓の検査をしてもらうことにしました。病院に連れていき、まず診察、そして検査の予約をします。
そしていよいよ検査の日がやってきました。
その日私は仕事でしたが、日中、検査のことが気になって仕方ありませんでした。
検査が終わった頃をみはからって夫に「どうだった?」とメールを送ったのですが、返事はなし。気になるので、夕方、早めに帰宅しました。
帰宅してみると夫は晩ご飯の用意の真っ最中。
「検査どうだった?」キッチンカウンターごしに、もう一度たずねると夫は顔もあげずにこう言いました。
「手術代760万円やて」
まさか・・・
金額の多寡よりも、そんな重大なことになっていたなんて・・・私は息をのみました。
「いつ手術するの?」とやっとの思いで尋ねると
「誰が?」と答える夫。
私の頭いっぱいに広がる「?」マーク。
「手術するとしたら760万円かかるって言われたけど、サーヤは大丈夫やで」
もう思いっきり力が抜けました。杞憂に過ぎなくてよかった。
今回は一件落着の我が家ですが、今こうやっている間にもお子さんの病気のことで胸を痛めていらっしゃる親御さんがいらっしゃると思うと手放しで喜べない私たちです。
娘たちが生きている、それだけで有り難い。こんな気持ちでいることを記憶にとどめておきたくて、長々と書かせていただきました。
【Photo】サーヤちゃんへ 生きているだけでいいんだよ ママより
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