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2004年8月 3日 (火)

男親の教育

20040803ミミレ、ドドレレ・・・

「サーヤ、違うよ」
朝ご飯を食べ終わるとすぐ自分からピアノに向かっておけいこするサーヤにパパがキッチンの換気扇の下でたばこを吸いながら声をかけます。

ピアノのレッスンを始めてから2ヶ月半の双子たち、まだドレミの3音しか出てこない練習曲ですが、自分で楽譜を見ながら一音一音、一生懸命に弾いています。

ミミレ、ドドレレ・・・

「サーヤ、間違ってる」
楽譜はミミミレ、ドドレレ・・・となっているのです。どうしても3番目に出てくるミの音をとばしてしまうサーヤ、パパに言われるたびに最初から弾き直します。

ミミレ、ドドレレ・・・

「違う!」
はたで聞いてる方が緊張。練習曲は4拍子の4小節、合計16の単音ですから1音ぐらい間違っても90点以上じゃん、と母は思うのですが口出しするのはこらえます。

ミ・・・ミ・・・レ・・・、ド・・・

「ちゃんと前を向いて楽譜を見て!」
ドレミを歌いながらピアノを弾く練習スタイルですが、サーヤの声がうわずってきました。あー泣いてるよお。きっとテレビCMに出てくる福原愛ちゃんの小さい頃みたいな泣き顔で弾いてるんだろうなあ、と私の方が胸がつまってきました。それでもじっとガマン。私が顔を出したとたん、サーヤはきっと甘えて大泣きしてしまいます。

ミ・・・ミ・・・レ・・・

「サーヤ、違う!」
ついにサーヤは大泣きしてしまいました。ピアノに向かったままの姿勢で上を向いて目をつぶって泣いています。あーあ、泣かしちゃった。なにも練習で泣かさなくても・・・サーヤのそばにいって抱っこしてあげるべきか、ガマンするべきか葛藤する母。

「サーヤ、泣いてもピアノは上手にならないよ。マーヤ、さーちゃんにタオル持ってきてあげて」
マーヤがタオルを持って行き涙をふいてあげている模様です。母はじっとガマン。サーヤの涙の温度が伝わってくるようです。

ミ・・・ミ・・・レ、ド・・・

しゃくりあげながら再びピアノを弾き始めるサーヤ。あー、これでピアノが嫌いになっちゃったらどうしよう。明日になったら弾けるようになるかも知れないし、今日はもうやめたらいいのに・・・別にピアニストにさせたいわけじゃないんだから、泣かしてまでやらせなくても・・・いろんなことを考えます。

サーヤは泣きながら何度も何度も弾き直し、ついに正しく弾けるようになりました。

ミミミレ、ドドレレ・・・

パチパチパチ。パパが拍手をしています。「もう一回やって」

ミミミレ、ドドレレ・・・

サーヤは正しく4回弾きました。私もサーヤの横に立ち、ちゃんと弾けるたびに拍手をしてあげました。ちゃんと弾き終わった時、サーヤの顔は得意満面でした。パパに違うと言われてから気が付くと30分以上もたっていました。

ピアノの練習を終えてサーヤはパパのところに駆け寄り抱きついてこう言いました。
「サーヤね、いっぱいいっぱい泣いたけど頑張ったらピアノできるようになったでしょ?そんなことがわかったの」

そして笑顔でこう言いました。「サーヤ、ピアノがだーい好き。サーヤ、パパもだーい好き!」パパも笑顔でサーヤを抱きしめました。

私だったら「明日またがんばろうね」と言うか、手取り足取り細かく教えるかどちらかです。いやはや男親の教育方法に脱帽しました。

【Photo】サーヤね泣いても泣いてもがんばるのよ(サーヤ with パパ)

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