鼻から牛乳
人間ドックで胃カメラの検査を受けました。丁度1年前もやったのですが、今年は「鼻からカメラを入れます」と言われてビックリ!鼻からの方が嘔吐感がなくていいとのこと。確かにノドからだと、ゲーゲーなって数分の検査で3kgぐらい痩せちゃいそうですもんね。(痩せればいいが・・・)
鼻に麻酔薬を入れて管を入れて検査開始。麻酔をしているので痛くはないのですが、それでも管が入る時は痛いような気がするし、管がノドを通過する時は軽い嘔吐感がありました。管が食道を通り、胃に入るとまったく感覚はなくなりますが、管が鼻からずーっと入っていますので、とてもいやな状況です。
鼻から管を入れてヨダレをダラダラ出しながら、私は自分の手をギュッと握りしめ、長女・サーヤのことを考えていました。
1800グラムで生まれたサーヤは生まれてすぐに NICU(新生児集中治療室)に入れられ、3週間を過ごしました。そして最初の5日間はミルクを口から飲むことができず、鼻からチューブを通され直接、胃に送り込まれていました。
その姿をガラスごしに見て痛々しいと思いながらも、当時のことを人に話す時は「サーヤなんか最初は『鼻から牛乳』だったのよ」と冗談めかして話していたものです。
たった数分の検査にもかかわらず、私は途中でへこたれそうになりました。検査用のファイバーと新生児用のミルクの管では違うかも知れませんが、5日間も鼻に管を通され、点滴の針まで刺されていたサーヤの状況を追体験しているような気分になりました。
とんでもない異物感、そして軽い恐怖感。
泣いても求めても、私もパパもおばあちゃんもガラスの向こうから眺めるだけで抱っこすら、いえ手さえ握ってあげられなかった。
今、ちょっぴりわがままで、すぐに「抱っこ」という甘えん坊のサーヤの性格は、この時に形成されたのかも知れません。
検査の最中に涙が出てきたのは、嘔吐感からだけではなかったのです。
【Photo】今はコップで牛乳のめるのよ(サーヤ)
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